寒い日やリラックスしたいときに、ふんわり香るロイヤルミルクティーを飲むと心まで温まりますよね。
ほのかに立ちのぼる紅茶の香りと、やさしいミルクの甘さが合わさると、それだけで気持ちがほぐれていくようです。
仕事の合間や夜のくつろぎタイム、少し疲れた日のリセットドリンクとしてもぴったりです。
でも、「ロイヤルミルクティー=牛乳で煮るもの」と思っていませんか?もしかすると、テレビやカフェで見たイメージからそう感じている方も多いかもしれません。
実は、紅茶に詳しい人たちは牛乳から煮込まないのです。
牛乳で煮ると香りや風味が弱くなることもあり、ちょっとした順番の違いで味の印象がまったく変わってしまうのです。
このポイントを知っているだけで、あなたのロイヤルミルクティーはぐっとおいしくなります。
今回は、紅茶専門店で知られる製法を参考にしながら、初心者の方でも失敗せずに作れる“香り豊かなロイヤルミルクティー”の作り方を、やさしく丁寧にご紹介します。
道具や茶葉の選び方、火加減のコツなども一緒にお伝えしますので、初めてでも安心して挑戦できますよ。
そもそも「ロイヤルミルクティー」と普通のミルクティー、何が違うの?
ミルクティーは、紅茶にミルクを加えた飲み物。でも、ロイヤルミルクティーはひと味もふた味も違います。
見た目は似ていても、作り方と香りの深さ、口に広がるまろやかさには大きな差があります。
通常のミルクティーは、すでに淹れた紅茶にミルクを足すスタイル。
紅茶の味わいがそのまま残る軽やかな印象です。
一方でロイヤルミルクティーは、お湯で茶葉をしっかり煮出して濃く抽出し、その後に牛乳を加えることで香り高く、深みのある味わいを作り出します。
このひと手間によって、紅茶の香ばしさとミルクのコクが絶妙に調和するのです。
また、ロイヤルミルクティーの特徴は「温度と時間」にもあります。
お湯の温度をしっかり保ち、数分間じっくり煮出すことで、茶葉に含まれる香り成分や旨味がしっかりと引き出されます。
その後に加える牛乳が紅茶の渋みをやわらげ、まろやかで優しい口当たりに変えてくれます。だからこそ、ひと口飲むだけでふんわり包まれるような幸福感を味わえるのです。
つまり、ロイヤルミルクティーは「ちょっと贅沢なミルクティー」。
“ロイヤル”という言葉には、紅茶の風味をより豊かに、上質に楽しむという意味が込められています。
特別な日に楽しむ一杯としてはもちろん、日常の中でも自分を少しだけ甘やかしたいときにぴったりの飲み物なのです。
牛乳から煮込むと薄くなる!? 香りを逃さないポイント
なぜ牛乳で煮込むと薄くなるの?
紅茶を牛乳から煮込むと、香りがぼやけてしまうことがあります。
最初から牛乳で煮出してしまうと、紅茶の成分がうまく溶け出せず、味や香りの広がりが控えめになるのです。
見た目はしっかりしていても、実際に飲むとどこか物足りないと感じることもあります。
これは、牛乳に含まれるタンパク質や脂肪分が紅茶の香りを包み込んでしまうためです。
紅茶の香気成分はとても繊細で、温度や液体の種類によって感じ方が変わります。
牛乳の膜が香りを閉じ込めてしまうことで、せっかくの豊かな風味が表に出にくくなるのです。
さらに、長時間煮込むと牛乳の水分が蒸発し、紅茶の渋みだけが残ってしまうことも。これが「薄くて重たい味」になる原因のひとつです。
牛乳の種類でも味が変わるって本当?
はい、本当です。牛乳の種類によって、ロイヤルミルクティーの印象が大きく変わります。
成分無調整牛乳、低脂肪乳、豆乳…それぞれの特徴を知っておくと、自分好みの味を作りやすくなります。
- 成分無調整牛乳:コクと香りがしっかりしており、王道の味に。紅茶の風味をまろやかに包み込みます。
- 低脂肪乳:あっさりと軽い飲み口。スッキリとした後味が好きな方におすすめです。
- 豆乳:やさしい甘みで、ほっこりとした味わいに。少しナッツのような香ばしさが加わります。
また、牛乳の鮮度や温度も味に影響します。
冷たいまま入れるよりも、少し温めてから加えることで紅茶とのなじみが良くなり、よりやさしい香りが広がります。
お好みや体調に合わせて、日によって変えてみるのも楽しいですね。
香りを生かすための基本手順
紅茶に詳しい人たちは、お湯で先に紅茶を煮出してから牛乳を加えるのが定番です。
このひと手間こそが、ロイヤルミルクティーの味を大きく左右します。
まず、しっかりとした熱いお湯で茶葉を煮出すことで、紅茶の香気成分やポリフェノールがきちんと溶け出します。
そのあとで牛乳を加えると、紅茶の香りがふんわりとミルクに溶け込み、やさしくまろやかな風味に仕上がります。
また、茶葉の種類にも注目です。
アッサムやディンブラなど、コクのある茶葉はもちろん、ウバやセイロンのように香り高いタイプをブレンドするのもおすすめ。
お気に入りの組み合わせを見つける楽しさもあります。
牛乳で煮込まない!正しいロイヤルミルクティーの作り方

お湯でしっかり茶葉を抽出するのが基本
紅茶の基本は「お湯から」。この工程を丁寧に行うことで、茶葉が持つ豊かな香りや旨味を最大限に引き出すことができます。
- 小鍋に水200mlを入れて火にかけ、沸騰したら茶葉をティースプーン2杯入れます。ここで使う茶葉は、粒がしっかりしているCTCタイプのものや、アッサムのようにコクのある種類がおすすめです。
- 弱火で2〜3分煮出します。このとき、鍋の底から泡がふつふつと立ち上がる程度の火加減が理想。強すぎると渋みが出るので注意しましょう。
- 香りがしっかり立ってきたら、スプーンで軽くかき混ぜながら香りを確認します。紅茶の色が濃くなり、ふんわりとした甘い香りが漂ってきたら、次の工程へ。
「お湯で煮出すと渋くならない?」と思う方も大丈夫。
火加減を弱めにすれば優しい味わいになりますし、煮出しすぎないことで紅茶の繊細な香りを保てます。
コツは、慌てずにゆっくりと時間をかけること。少しずつ香りが変化していく過程も楽しんでみてください。
さらに深みを出したいときは、茶葉を入れたあとに一度火を止め、蓋をして1〜2分蒸らすのもおすすめ。
この“蒸らし”のひと手間で、紅茶の香気成分が逃げにくくなり、より奥行きのある味わいに仕上がります。
牛乳は後から加えて香りを閉じ込める
お湯でしっかり抽出したあとに、牛乳100mlを加えます。
牛乳は冷たいままよりも、常温に戻しておくか軽く温めてから入れると、紅茶との温度差が少なくなり、まろやかに混ざります。
紅茶と牛乳の比率は2:1くらいがベスト。
この比率を守ることで、紅茶の濃厚さとミルクの甘みが調和し、上品な口当たりになります。
弱火でゆっくり温めながら、表面がふつふつと泡立つ程度まで温めましょう。
強火で沸騰させると牛乳の香りが飛んでしまうため、焦らずじんわりと熱を加えるのがポイントです。
最後に、茶こしで丁寧にカップへ注ぎます。
このとき、カップを少し傾けながら注ぐと、紅茶の泡がふんわりと乗り、見た目も美しく仕上がります。
お好みでハチミツや少量の砂糖を加えると、さらにまろやかさが増します。
ゆっくりと香りを楽しみながら、一口ずつ味わってみてください。
特別な製法で知られるロイヤルミルクティーの秘密
独自の抽出方法とは?
ある紅茶専門店では、紅茶の香りと甘みを最大限に引き出すための特別な製法が用いられています。
この抽出法は、単に茶葉を煮出すだけでなく、茶葉の種類や粒の大きさ、水の硬度、温度管理など、細やかな工程が組み合わされています。
例えば、茶葉の量を正確に計り、一定の温度を保ちながら抽出することで、紅茶の香気成分を壊さずに引き出すことができます。
また、湯の温度をわずかに変えるだけでも香りの立ち方が変化するため、熟練の職人はその日の気温や湿度に合わせて微調整を行うそうです。
さらに、抽出後の紅茶を一定時間「休ませる」ことで、味が落ち着き、よりまろやかで深みのある一杯になるといわれています。
このように、茶葉の量・お湯の温度・時間、すべてにこだわって作られているのです。
まるで音楽のように、各要素が調和してひとつの美しい味を奏でる──それがこのロイヤルミルクティーの真髄といえます。
なぜ砂糖なしでも甘いの?
特別な抽出法で淹れた紅茶は、ほんのり甘い香ばしさが特徴です。
これは、紅茶に含まれる天然の甘み成分や香気成分が、丁寧に抽出されているから。茶葉を適切な温度で煮出すことで、カラメルのような香ばしさと優しい甘みが生まれます。
砂糖を入れなくても自然な甘みを感じられるのは、この香りの引き出し方のおかげです。
特に、牛乳を合わせることで紅茶の渋みがやわらぎ、ミルクの乳糖と紅茶の甘香が調和して、まるでスイーツのようなまろやかさに変わります。
ひと口飲むたびに、やさしい甘みが舌に広がり、心までほっとするような味わいになるのです。
ご家庭で再現できる!本格ロイヤルミルクティーの楽しみ方

家でも同じ味を出せる?ポイントをチェック
- 茶葉量はティースプーン2杯(約6g)
- お湯200ml+牛乳100mlが黄金比
- 弱火でじっくり3分煮込む
この3つを守るだけで、驚くほどお店の味に近づきます。
さらに、細かい工夫を加えることで、香りや口当たりをより自分好みに調整できます。
例えば、煮込みの最後に蓋をして30秒ほど蒸らすと、香りがぐっと豊かになります。
また、器を温めておくことで、紅茶の温度が下がりにくく、最後の一口までおいしさを保てます。
紅茶を飲む時間帯によっても味の印象が変わります。
朝はスッキリしたアッサム系を、夜は優しい香りのセイロン系を使うと気分にぴったり。こうした小さな工夫が、日々のティータイムを特別なものにしてくれます。
おすすめの紅茶セット
はじめての方におすすめなのが、紅茶作りを始めるための基本セットです。
- 小鍋(ミルクパン)
- ロングスプーン
- 専用茶葉(100g)
- 茶こしや計量スプーンを追加で用意しておくとより便利
道具も茶葉も揃っているので、これひとつで完璧です。
さらに、セットを使うことで「お湯の量」や「火加減」を安定して再現しやすくなります。
初心者の方が“失敗しない第一歩”を踏み出すための頼もしい味方といえるでしょう。
また、お気に入りのカップを使うことで、飲む時間がより豊かになります。
お気に入りの器の色や形が、紅茶の色味を美しく引き立て、ちょっとした癒しを感じられる瞬間になります。
専用茶葉の特徴
ロイヤルミルクティー向けにブレンドされた茶葉は、濃く出ても渋くならず、牛乳と混ぜても香りがしっかり残ります。
葉の形や発酵の度合いが工夫されているため、抽出時に香りが逃げにくく、まろやかでコクのある味に仕上がるのです。
初心者でも安定した味に仕上がるのがうれしいポイントです。
さらに、保存方法にも注意することで、茶葉の品質を長持ちさせることができます。
密閉容器に入れて直射日光を避け、湿気の少ない場所に置くことで、香りと鮮度を保てます。
こうしたちょっとした心がけが、毎日のティータイムをより上質なものに変えてくれるでしょう。
今日から試せる!1人分ロイヤルミルクティーの作り方まとめ
材料(1人分)
- 紅茶の茶葉:ティースプーン2杯(約6g)
- 水:200ml
- 牛乳:100ml
作り方
- 小鍋に水を入れ、沸騰したら茶葉を加える。
- 弱火で2〜3分煮出す。
- 牛乳を加え、さらに1〜2分温める。
- 茶こしでカップに注いで完成。
ほんのひと手間で、おうちがまるでカフェのような香りに包まれます。
よくある質問(FAQ)
Q. ロイヤルミルクティーにおすすめの茶葉は?
アッサムやディンブラなど、ミルクと相性の良い濃いめの茶葉がおすすめです。
ほかにもウバやセイロンなど、香りが高くてミルクの甘みを引き立てるタイプも人気です。
茶葉の種類によって味わいが大きく変わるので、好みに合わせてブレンドを楽しむのもよいでしょう。
初心者の方はまず、紅茶専門店やスーパーで「ミルクティー向け」と書かれた茶葉を選ぶと安心です。
茶葉の保存にも注意が必要です。
湿気や光に弱いため、密閉容器に入れて冷暗所に保管しましょう。できれば1か月程度で使い切ると、香りが損なわれにくくなります。
開封したての茶葉は香りが特に華やかなので、朝の一杯や気分転換のティータイムにぴったりです。
Q. 低脂肪乳でもおいしく作れる?
はい。軽い口当たりになりますが、やさしい風味が楽しめます。
低脂肪乳を使う場合は、紅茶を少し濃いめに淹れるのがおすすめです。
そうすることで、ミルクの風味が控えめでも紅茶の香りがしっかり感じられます。
また、豆乳やアーモンドミルクを加えると、ヘルシーでやわらかい味わいに。
乳製品を控えている方にもぴったりです。
甘みをプラスしたいときは、砂糖の代わりにハチミツやメープルシロップを少量加えると、自然な甘さと香ばしさが広がります。
Q. 電子レンジでも作れますか?
可能です。耐熱カップでお湯と茶葉をレンジ加熱し、1〜2分ほど蒸らしたあと、牛乳を加えて再加熱すればOKです。
ただし、レンジ加熱は火加減の調整が難しいため、加熱しすぎに注意しましょう。茶葉が沈んで香りが弱くなってしまうことがあるので、途中で軽くかき混ぜるのがおすすめです。
もう少し本格的に作りたい場合は、電子レンジでお湯を温めてから、ティーバッグを入れて蒸らす方法もあります。
短時間で作れて洗い物も少ないので、忙しい朝やオフィスでも気軽に楽しめます。
Q. 紅茶を入れるときの水はどんなものがいい?
水の質は味を大きく左右します。
軟水を使うと茶葉の香りが立ちやすく、まろやかに仕上がります。
日本の水道水はほとんどが軟水なので、特別な準備は不要ですが、浄水器を通したり、一度沸騰させてカルキを飛ばすとより理想的です。
まとめ|お湯から煮出せば、あなたの紅茶が“ロイヤル”になる
ロイヤルミルクティーのコツは、「牛乳で煮込まない」こと。
お湯でしっかり香りを引き出し、牛乳でまろやかさをプラスすれば、 おうちでも上品な味に近づけます。
さらに、茶葉や水、ミルクの選び方を工夫することで、毎回違う味の発見があるはずです。お気に入りの組み合わせを見つけて、自分だけの“特別な一杯”を楽しんでください。
ぜひ今日、あたたかいロイヤルミルクティーでホッとひと息ついてくださいね。
